膠原病というのは、関節リウマチをはじめ全身性エリテマトーデス、強皮症、多発性筋炎・皮膚筋炎、血管炎症候群などの病気を総称する呼び方です。この他にも、口に潰瘍ができるベーチェット病や、口や目が乾くシューグレン症候群など全部で20~30種類ほどあります。膠原病は全身の病気ですから、微熱・倦怠感などの全身の症状が出現します。肺や心臓、腎臓などに病気が現れることがあります。膠原病の中では関節リウマチの患者様が最も多く、全国で80万人くらいおられます。
膠原病共通の症状として、「関節が痛くなる」「皮膚に湿疹が出る」などがあります。これらの症状が出た時や、身体全体が「だるい」「微熱が続く」「寒い時や冷たい水に触れた時に指が真っ白に変化する(この症状をレーノー現象といいます)」場合は膠原病の診察を受けて下さい。
まずはどの膠原病にあたるか正しい診断を受けることが大切です。関節リウマチであれば、抗リウマチ薬を中心に治療を始めます。抗リウマチ薬の中にはリウマトレックスという抗がん剤も含まれていますが、正しく使用すれば最も効果のある薬です。関節リウマチ以外の膠原病は、ステロイドを中心に治療します。この場合もステロイドの副作用を出さないよう細心の注意をはらって使用します。
膠原病は原因が判っていない慢性の病気です。長期にわたり薬を続けたり、通院して診察を受けていただく必要があります。薬で病気の進行を止め、症状を抑えることができれば普通に生活ができますから、悲観しすぎないようにご注意下さい。気になる症状が出た時には、ぜひご相談下さい。
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